マミヤの忘備録

映画やアニメの感想など自分の趣味について記したいなぁと思ってます。

【アニメ感想】『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第1話「舞台少女」

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あらすじ

 愛城華恋は聖翔音楽学園に通う2年生。俳優科に所属し、表現力を高めるために日々レッスンをこなす。そんなとき、華恋の幼なじみである神楽ひかりが聖翔音楽学園に転入してくる。イギリスに旅立ったひかりと12年ぶりの再会に歓喜する華恋だったが、ひかりはどこかよそよそしい。放課後、寮の星光館から学校へと走っていくひかりを見かけた華恋はその跡を追う。姿を見失った華恋が学校のエレベーターに触れた瞬間、一帯が地下へと下りていく。地下に広がる劇場、そこで戦いを繰り広げるひかりと学級委員長の星見純那。戦いをやめさせようとする華恋だが、傍らにいる“キリン”に辛辣な言葉を浴びせられる。それを無視し、ひかりを助けるため客席から舞台へと飛び出す華恋。舞台少女たちの運命を決める“オーディション”の幕が開くのだった。

 

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感想

 華恋をはじめとしたキャラクターの紹介と導入、壮大なプロローグといった第1話だった。散りばめられた謎も多く今後の展開に惹かれるところだが、それは後々に明かされるであろうということで、今回は主にスポットが当てられた華恋について書いていきたい。

 結論から書くと今回の話数は、華恋が舞台少女としての自覚を持つ話になっている。第1話で主人公が何かに目覚めるというのはどんなジャンルでも定番の展開だが、それに至るまでの華恋の描き方が丁寧だ。

 Aパートの序盤で、(日直を任されているというのもあるが)クラスの誰よりも早く学校に行き、教室の鍵を開け、床の中央に貼られた凸の形のバミリ=ポジションゼロをじっと見つめる華恋。彼女の舞台への情熱を感じるシーンだ。ここだけでも華恋の舞台への気持ちが汲めるようになっている。だがそれに反比例するように自信のなさを覗かせる場面もある。まひるたちとの昼食での会話で真矢とクロディーヌに敵わない旨を話すが、「主役になれない」ことに対してどこか納得していて葛藤はないように見える。

 それがひかりの登場で一変する。彼女との再会が華恋の情熱を―――トップスタァに共になる夢を再び目覚めさせるきっかけとなる。ここで面白いのがひかりと直接会話するシーンは少ないものの一方的に絡みにいって、結果的に自分を再燃させているところだ。ひかりから𠮟咤激励されたとかではなく、閉ざしかけていた自分の夢をひかりとの再会によって自ら思い出す、というのが華恋の猪突猛進な個性と相まって“らしさ”が詰まっているなと思う。最初は再会の喜びが大きいが、再会によって夢へと向かう情熱を自覚するのは地下劇場でのシーンで決定的になる。

 ひかりを助けるために舞台に飛び出して始まる“アタシ再生産”。このシーンは印象に残るだけでなく、服の縫製や刀剣の鍛治という直接的に物を作る描写によって、華恋の意識が生まれ変わることが描かれている。衣装を作り上げる機械が華恋の夢のシンボルである王冠の髪飾りを燃料として動き出すのもおもしろい。このシュールでインパクトのある映像は『少女革命ウテナ』を始めとした幾原邦彦監督作品の雰囲気があり、意識の変革が物語で描かれたウテナへのオマージュを感じる。

 始まる華恋のレヴュー。くすぶり続けた想いを吹き飛ばすように純那の肩がけを切り落とし決着となる。レヴュー曲『世界を灰にするまで』の終盤のパートを華恋が務め、少ない歌唱箇所だが映像との相互作用で印象深いシーンになっている。

 レヴュー曲のタイトルに『世界を灰にするまで』とあるが、キリンは初対面の華恋に対してこのように言う。「普通の喜び、女の子の楽しみ。全てを焼き尽くし、遥かなきらめきを目指す。それが舞台少女。」このセリフはまさに芸事を志すとはどういうことかを表したようなセリフで、情熱の炎が燃え続ける限りは全てを燃料にして演じ続けなければならない過酷さがわかる。キャスト・スタッフにも重なるようでかなりメタなセリフだと思った。

 そして華恋がこの舞台を演じ続ける原動力は「ひかりと共にトップスタァになる」こと。あくまで自分一人が輝くのではないというところに、今後の物語のフックがあるのではないかと思う。「みんなをスタァライト、しちゃいます!」と口上を述べるが、これからどのように他者を照らしていくのだろうか。

 オーディションの思惑と舞台“スタァライト”の関係、華恋にそっけない態度を取るひかり、純那の舞台への想い、まひるの華恋に対する独占欲、クロディーヌの真矢への対抗心など、次なる展開への布石は揃い始めている。次回以降も引き続き感想を綴っていきたい。