マミヤの忘備録

映画やアニメの感想など自分の趣味について記したいなぁと思ってます。

【アニメ感想】『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第3話「トップスタァ」

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あらすじ

 今年も聖翔音楽祭の時期が迫って来た。九十九期生は毎年、歌劇「スタァライト」を上演し、3年かけて公演の完成度を高める。今年はななが裏方に回り、俳優陣を支えることに。

 放課後、真矢とのレヴューを通じて打ちひしがれたクロディーヌは自主練に励む。そんな彼女を気にかける双葉。一方、まひると香子はルームメイトの動きを怪しんでいた。

 着信音が鳴り、エレベーターへと急ぐ華恋。ひかりの静止を振り切りオーディションに臨む。

 昨年の歌劇「スタァライト」での集合写真を眺める真矢。彼女の元にも報せが届き、意を決したように髪をなびかせる。

 そして、飛び入り参加した華恋と九十九期生主席の真矢が剣を交える―――。

 

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感想

 真矢の物語を本筋にしながらもキャラ同士の新たな友情の芽生えや、その裏で静かに起こる軋轢が描かれた。関係性が徐々に変化していき、クロディーヌと双葉、まひると香子、と絡みが薄かった者同士が積極的に関わってくる展開はやはり楽しい。

 そんな変化の中にあるからこそ真矢のぶれなさがいっそう際立つ。同時にそれゆえに常に頂きにいるからこその孤独も描かれた。レヴュー内でも述べていた何かを犠牲にして何かを得る、という考え方にはどこか物悲しさがある。レヴューソングの『誇りと翳り』というタイトルにもそれは表れており、無垢な華恋の「ひかりと一緒にスタァになる」という目標とも対比になっている。真矢役の富田麻帆さんの声色と圧倒的な声量が説得力を増させているのもあり、真矢と華恋との差が果てしないものに思える。

 真矢はレヴュー内で時折、“あの子”つまりクロディーヌについて言及するが、ぶれない芯の強さはクロディーヌから来ているとも取れる。真矢は前年度の歌劇「スタァライト」の終演後にクロディーヌをねぎらい、握手を求めるも「私は負けてない」と強く反発される。自分の相手にふさわしい存在だと認めての行動を否定されたがゆえに真矢はより強くなったのだと思う。認めた相手が友情を切り捨てたからこそ、自分は友情に心を揺さぶられてはいけない。そう言い聞かせるようなレヴューだった。だからこそ、前半の他のキャラとの会話や、舞台の写真を机に置いて真矢なりに愛着を持っているのがわかるカットは、トップスタァとしての悲哀をより感じさせる。

 クロディーヌの方はトップスタァになるという以上に真矢自身への執着が強い。そんな彼女が「私だけは違う。そう思ってきた。でも、届かなかった。」と双葉に弱音を吐く姿は印象的だ。弱音を吐くというのは、相手を信頼するからこそできる行為だと思う。クロディーヌはあの瞬間、双葉に心を開き、双葉はそれに応えた。そしてあの日、形は違えど真矢もねぎらいという形で心を開いた。しかし拒絶された。この両者の異なる経験こそが、両者の決定的な差になっている。1話でキリンが舞台少女について「普通の喜び、女の子の楽しみ。全てを焼き尽くし、遥かなきらめきを目指す。」と述べたが、この定義に一番敵っているのはまさに真矢なのである。あの日の握手を拒絶されたからこそ頂きに居続ける真矢。双葉に勝利し、ねぎらうように手を差し伸べ、友情を育むクロディーヌ。皮肉な対比かもしれないが、美しい。

 今回、華恋は真矢に負けて、ひかりにも平手打ちを食らうと散々だが、華恋の存在がオーディションのシステムに風穴をあけることになるのかもしれない。華恋の姿勢が、自身の炎に巻かれながら悲哀を生きる真矢を始めとした舞台少女たちを救う―――そんな展開を個人的には期待している。

 ちなみに電撃G'sコミック9月号に掲載の前日譚漫画の『オーバーチュア』第7幕は、真矢なりにクロディーヌを認めているのがわかる内容になっているので合わせて読むと面白いと思われる。