マミヤの忘備録

ラップ、映像、その他諸々について記したいなぁと思ってます。

【アニメ感想】『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第4話「約束タワー」

f:id:mamiya7:20180807150227p:image

あらすじ

 真矢とのレビューに敗北してから一夜が明けた。華恋は傍らにいるはずのひかりがいないことに気づく。寮内を探すも見つからず、ひかりに連絡を取ると外にいるようだ。ひかりから送られてくる断片的なヒントだけを頼りに都内の水族館をめぐり、街中をさまよう華恋が行き着いた先は東京タワー。目当ての水族館に入れず近くの公園で話す二人。華恋は負けないことをひかりに約束し、二人できらめいてトップスタァになることを誓う。

 

f:id:mamiya7:20180807170923p:image

感想

 今回はレヴューはなく、家出したひかりとそれに振り回される華恋が描かれた。二人の物語が主軸だが、寮生の連携が楽しい話でもあった。

 今回観ていて印象深かったのは、昨夜まで戦っていた舞台少女同士が、レヴューが終わると学友として互いに関わる様だ。オーディションが三夜まで終わった時点で参加者は互いに誰が参加しているのかをわかり始めているようだが、日常は日常として変わらず過ごすのは演技と現実とを分けて考えているからなのだろう(キリンに他言無用と言われているのはあるが)。あくまで舞台の上でしのぎを削る中であって、舞台を降りれば学友(香子ははめようとしたが笑)。 華恋とひかりのアリバイ作りに寮生全員が協力的だったり、早朝に帰ってきた二人を出迎えるシーンを見ると友人としての連帯感もそれなりに持っているようだ。

 そして肝心の華恋とひかりだが、やっとがっつりとした会話パートが描かれた。メッセージのやり取りから電話、そして対面で話す、という段階による演出が冷たい態度を取っていたひかりの心を溶かすようだった。とはいえ、わかりやすく家出したり、居場所のヒントを出したりと突き放しきれないのがひかりのチャーミングなところだ。

 演出的におもしろかったのは、華恋とひかりの電話シーン。お互いがいない間に起こったことや学んだこと、他愛もないことを伝え合うのだが、二人をカットバックさせながら描かれる。しかもカット毎に話題が変わり、お互いのヒストリーとその厚みがこちらにも伝わるようになっていて良い演出だなと思った。この描き方によって、せきを切ったような勢いのある演出になっているし、長い月日を経てやっと再会した関係であることがより染みてくる。

 オーディションについての会話で、キリンの言葉を借りて、トップスタァが一人じゃないといけないなんてルールはないと自論を展開する華恋。彼女なりに状況を考え把握しているのがわかる。とはいえそんな簡単にはいかないのは明白ではあるが果たしてどうか。

 オーディションから何としても遠ざけたかったひかりと、それでもきらめくことを選んだ華恋。東京タワーを見上げ、二人が共に頂きに立つことを誓うシーンがまぶしく映る。二人の目標が新たに定まった話数だった。