マミヤの忘備録

ラップ、映像、その他諸々について記したいなぁと思ってます。

『Battle Front』in 下北沢LIVE HAUSの感想

どうもmamiyaです。今回は5月22日に下北沢LIVE HAUSで催されたHa0君主催の『Battle Front』についての備忘録。前半はオープン前や各アクトの感想、後半は自分のクローズDJの感想とセトリ各曲のレビューでも書いてくよ。

 

今回のライブは普段お馴染みの人だったりお初の人だったりがけっこう入り乱れてて、いつもより緊張した。それはそれとして緊張の一番の理由はもちろんクローズDJで、主催のHa0君に直々にしんがりを任されたので気負いみたいなものが最初はあった。なんならリハの時点でいっぱいいっぱい。

リハ終わってオープンDJを任されてるナナシ(7chrog)君に「まだオープンまで時間ありそうだしB2Bやりません?」と声をかけられナイスアイディアとばかりに乗っかる。こういうときのために余分に音源持ってきててよかった…。B2B一緒に回してくれたナナシ君、シュウ、ぽじさん、とりぴ、B2Bを許可してくれたPAさんに本当に感謝です。めっちゃ気が楽になったし高揚しまくれました。全然違うジャンルを横断するの楽しかったのでまたB2Bで回したいなぁ。

 

ということでオープン後の感想。短評みたいな形だけど綴っていこうかなと。

オープンDJは7chrog君。BPM数マシマシなEDMがシームレスに違う曲に切り替わる瞬間がすげぇ…ってなる。DJやり始めたからこそよりスキルがやばいことがわかるといいますかね。

先述のB2Bでの高揚もあって、めちゃくちゃ気分がダンサブルになっちゃって。このオープンDJで心身あっためてもらったからこそイベント最後までハイで楽しめたって言うても過言じゃない。

ライブのトップバッターはgable君。オシャレな出立ち、だけど口下手で純朴な部分がMCで思わず出ちゃうのが愛嬌があるなと。MCのゆるさと裏腹にタイトなラップを刻んでるのが印象的で、客演のcareless君のメロディアスなフロウと合わさることでメリハリがさらに効いてた。

2番手はLu-Ha君。gable君のときとは打って変わって哀愁漂う雰囲気で、いろいろな傷を希望に変えようとしている途上なんだとライブを見てると感じた。時が進むとまた違う色を帯びるのだろうなと思う。

3番手は宇宙よりの貴族、ASTRO NOBLE。正直今回のライブで一番印象が強い。なぜなら、アストロのライブは何回か見てるけど、今回が一番良かったから。アグリ(uglinex)君はライブ中いつもすげぇテンションだけど、今回は輪をかけてすさまじかった。良い感じにみんなを乗せてて、いつもなら独り虚空に木霊するはずの定番MC「スーパーセッ◯ス」も気づくと共に声を合わせていた。やはりラッパーはまずアティテュードとバイブスですよ。そんでそれを御するわけでもなくほったらかしにしつつ、アグリ君とも違う不思議な雰囲気を保つヤボ(YABO$HIKI-1)さんも得体の知れない宇宙の者感があって良かった。

ラップのノリもどえらい良くて、ライブ見るたびにビート乗りこなしてんのすげぇなと思うけど、今回はいつも以上に良かった。箱の音ともマッチしてて、このローカル星を本当に蹂躙してた。初めてここに来た設定なのに終わりの方で"下北沢のヒップホップ"を名乗り始めたときはめちゃくちゃ爆笑しながら感動した。

4番手はSteezy Leaps。さっきまでの重低音とは打って変わって、纏うムードからして軽やかな3MC。Lil Noah君、Ha0君、PUZZ君がそれぞれ出立ちが違うのに様になる感じで画面が華やかだった。Lil Noah君はヒップホップのライブはお初とのことだけど、堂々とした振る舞いでエンターテイナーは場所を選ばずやることをきちんとこなすなと。アストロの余韻が混ざった雰囲気で、キャッチーなグルーヴと野太い歓声のブレンドが会場の空気を独特なものにしてた。

5番手はPUZZ RIGHT HERE。おれは彼のラッパーとしてのアティテュードが好きなんだけども、今回も楽天的な雰囲気を前振りにしてキレッキレのラップをかますっていうある種のスタイルがばっちりハマってた。しかも狙ってそういうスタイルをしてるんじゃなく、自然にそうなってるってのがかっこいいなと。次作のEPに入る『Vibes』がすげぇ好きなんで、ラストに聴けてマジで嬉しかった。てか今度のPUZZ君のEP、本当にクオリティすごいからみなさん期待しときましょうね。

ここから自分の出番に備えて裏で準備したりだったので、アクト全体には言及できないのでご容赦をば!

6番手は大丈夫音楽。TAKIの曲『Don't Worry!!!』のリミックスが印象深くて、元々あるビートにトロンボーンの音色が差し込まれるって時点で原曲と違う聴こえ方になるし、verseに入るとおれらでやったリミックスとも雰囲気が違って、その差分みたいなものと大丈夫ならではのトピックやバイブスが楽しかった。pre-hookでのメロディフロウがばっちりハマっててぽじ(どくまん)さん歌うめぇなぁと。あとメルブラとエウティタの下りが好き。おれは後者しかやったことないんすよね。

ちなみに裏で待機してたときに「大量にう◯ち漏らしてぇ〜」部分のとりぴ(TRIPPY)のトロンボーンソロがはっきり聴こえたときにのすこあメンバーと爆笑したり、あらいぐまさんの破壊衝動を確認しにフロアに戻って『コスおじ』見たりと全部見れなかったのにトピックにこと欠かないという。ちなみにこのライブあたりでクローズDJに向けて気合入れるために魔剤(原義)を飲んだ。

ライブラストはNo's-Core。正直、出番まで完全に裏にいたのと緊張感で内容ほぼわかんなかったけど、準備のためにDJブースに行ったときに頼もしい背中になったなぁってなんだか感慨深くなった。いつもは正面か横から見るしかないもんだからDJブースからみんなを眺めるのも新鮮で良かった。なんて感慨にふける余裕もなくクローズの時間が迫る。AotkとHa0の宣伝タイムが終わればおれの出番だ。

 

ということでここからはクローズDJの感想。

幸い身内も多くてあったかい雰囲気の中だったからか、リハほど緊張せず回せた。それでもつまみやフェーダーを触る手は震えましたわね。本番ならではの心身の反応に「おっかねぇ」と思いながら何とか致命的なミスはなく繋げたかなと。この一回のプレイでDJガッキーを襲名しました(後述)。

知ってる曲で声を上げてくれたり、思い思いに身体を揺らしてくれたりってのを見てると自分もポジティブな気持ちを受け取ることができてめちゃくちゃ楽しかった。

今回は15分枠でそこまでセトリが長いわけでもないので、せっかくなんで流した各曲のチョイスの理由とか単純に好きなとことか書いていこうかなと。

 

1. 10カ年計画 / NORIKIYO

4thアルバム『花水木』より。上ネタのピコピコしたシンセはキャッチーで耳に残るし、NORIKIYO節はこの頃から健在。

hookの「いいかいyoung gun見失うな あの日見てたイメージの先へ」ってのがすごい好きで、今回のイベントに若い子らや精力的にやってる人たちが多く集ったからこそかけたいなと。DJとしての初舞台はNORIKIYOを一発目にかけるぞって決めてた。リリックが説教くさいって言われがちだけどエールとしての一発目。

 

2. シャワー / noma

『ラップスタア誕生』シーズン4での堂々とした振る舞いを思い出しセトリに。最近出た曲の中でも認知もあって曲調がメロウなのがクローズにぴったりだなと。あくまでぶち上げるのが目的ではなく、聴いてて名残惜しいなって思ってもらえるのがいいのかなって。

 

3. Celebration / DJ RYOW Feat. Hideyoshi, Young Dalu, VILLSHANA

11thアルバム『DREAMS AND NIGHTMARES』より。前曲のウェットな雰囲気から一転してゴージャスなビートが印象的。Hideyoshiのhookのメロディセンスがすごい好き。「朝までCelebration 死ぬまでCelebration」こういうモチベーションを持ってたい。

 

4. ¥ / THA BLUE HERB

1stアルバム『STILLING, STILL DREAMING』より。北の地から中央へと攻め入るBOSSのアティテュードやスタイルがわかる楽曲。内容もさることながら、フロウも冴えててhookの部分が特にお気に入り。Celebrationのflexなラップから一転して、虎視眈々とトップを狙うってテンションの反転も面白いかなと思ってチョイス。

 

5. CHANGIN' / Nona Reeves Feat. YOU THE ROCK★

7thアルバム『SWEET REACTION』より。

チョイスの理由はノーナが単純に好きなのと、TBHRの助力もあり復帰したYTR★へのトリビュートとして。

イントロ明け直前のギターがかっこいいのでそこに合わせて切り替えたけど気持ちよかった。ゴータのメインパートしかかけてなくて、YTR★のverse直前で次曲に。2verse目直前のYTR★の競り上がってくる雄叫びがめちゃかっこいい。

 

6. ヘビの学校 / YOU THE ROCK★

8thアルバム『WILL NEVER DIE』より。いわく11年ぶりの新譜とのこと。

あえて前曲のアグレッシブなシャウト部分から切り替えて、語りのフロウをする現在のYTR★にバトンタッチ。曲自体は過去を語っていて、変わり続ける中で幼い頃から変わらぬ芯を自身に見出すって形で、自分を俯瞰して描いているなんだか優しい曲。曲自体はYTR★のルーツを辿るわけだけど、DJも自分のルーツを紐解く部分があってその感慨が少しわかるように思った。

 

7. そして誰もが歌い出す / DJ HAZIME Feat. RHYMESTER & PUSHIM

「君がいなければ歌はいらない 慰めのときにこぼれたSunshine」hookでPUSHIMが歌うフレーズがとても印象的で、ウェットなメロディだけどポジティブな気持ちになる。正直hook聴くためにかけたと言っても過言ではない。かけたパートはMUMMY-Dのとこまでで宇多丸までは行かないんですけど、hookでのライムス2人のリリックとかけ合いも超良いんですよ。

 

8. 夜を使いはたして / STUTS Feat. PUNPEE

1stアルバム『Pushin'』より。

上の句が『そして誰もが歌い出す』、下の句が『夜を使いはたして』みたいなイメージでチョイス。名残惜しさを満点にするにはあまりにもハマってる楽曲やなと。

カットインにちょうど良いドラムがあったので、前曲のhook終わりにぶっ込んだ。今回のセトリでこの流れが一番好き。

個人的にはこれが本編最後の曲というイメージ。verse2の「板橋の放蕩息子」までかけたのは今回の主催のHa0君に向けたトリビュート。

 

9. Continues / 星野源

5thアルバム『POP VIRUS』より。

セトリ作ってたときはライブの構成的に最後の曲がそのままかけられるかわからなかった(例えば退出アナウンスのためにボリューム下げる等)ので、適度に知名度はありつつ主張が激しすぎない曲としてマッチしてたのでチョイス。もちろん星野源の結婚のあとに選んだぜ。

ちなみに前曲のhookからかけ始めて徐々にMIXしてフェードインさせていったけど、上手くできたのかしら?正直自分ではわかんないけど星野源が流れてるってなったあとの反応が良くて嬉しかった。あとぽじさんからDJガッキーという異名(?)をいただきやした!

セトリ的には結果として「夜を使いはたしても生活は続く」みたいなニュアンスの流れになったなと。そう、生命は続くんですよ。みんな、きっとまた会いましょうね。

 

ということで長くなっちゃったけど、イベントの感想でございました。自分のDJプレイ自体はお褒めの言葉をいただいたり、しんがりとしての仕事は果たせたかなと。あとミスもちょくちょくあったけど、おれ自身が楽しい気持ちとアティテュードを保ってやれて満足でした!

まだまだこれからもラップと合わせて精進して行きますんで、何卒よしなにでございます。ぜひぜひイベントで使ってやってね!!!

 

来ていただいたお客さん、出演者のみんな、スタッフのみなさん、DJプレイで助力してくれた方々、そして現場未経験にもかかわらずおれをクローズDJに選んでくれたHa0君に大きな感謝を!!!

またきっと、パーティーで。

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