あらすじ
ラブライブ!予選大会を突破したAqours。同時に梨子もピアノコンクール入賞を果たした。Aqoursの評判は全国区になり、期待の声も上がり始める。
しかしそれでもなお、学校説明会の参加希望人数は「0」のまま。田舎の厳しい現実を目の当たりにする。
千歌はみんなに東京へ行くことを提案。「μ'sと自分たちとの違い、なぜ学校を救えたのか、何がすごかったのか」その答えを探しに行くことに。
東京にて、待ち合わせたSaint Snowと合流し、UTXへ。聖良たちもまた千歌たちのような問いを「考えたことはあるが、答えはまだ見えない、それを知るために勝つしかない」と語る。それに違和感を持つ千歌だが、ラブライブ!決勝会場の発表を見に行くことに。
決勝はアキバドーム。スケールが大きすぎる場所に、意気消沈する一同。空気を察した梨子が一度は拒んだ音ノ木坂学院への訪問を提案する。
憧れの場所に着くと、音ノ木坂学院の生徒から「μ'sは何も残していかなかったこと」を聞き「物なんかなくても心が繋がっている」という言葉を受け取る。そして学院のそばを駆け回る少女の姿を見て千歌はヒントを得る。
帰路の電車、寄り道して海に向かう一向。千歌は「μ'sみたいに輝くことってことは、自由に走るってことなんじゃないかな」と千歌なりの答えを見つける。憧れを追いかけるのではなく「0から1に」という目標に向かって走り出す。
駅のホーム、千歌は空から降ってきた白い羽を受け取り笑顔をこぼした。
感想
次のステップへ踏み出すために憧れを追いかけるのをやめる話。この話数自体が矢継ぎ早に感動するトピックを打ち込み続けてくるので、それだけでものすごく食らう回になっています。
Saint Snowとの会話の中で決定的にスタンスが違うことがわかるのもおもしろく、勝ちにこだわる聖良たちを見て違和感を抱き、自分たちなりの道を模索する千歌たちに成長を感じます。大会なのだから勝敗にこだわるのは当たり前ですが、それだけじゃないんじゃないかという自分の気持ちを譲らない姿勢が頼もしいです。
千歌は今回でμ'sの、そして穂乃果の背中を追うのをやめます。それはポジティブな決断でありつつも、切なさを感じさせます。大好きで憧れるからこそ追わない、そこにはある種の諦めみたいなものが内にあると思います。
それは裏を返すと、普通星人(怪獣)と自称するほど平凡な自分自身を受け入れ、届かない星ではなく仲間や自分の育った町を見つめることで、新たに道が開けることを意味するように思います。μ'sがおしまいを決めた場所でAqoursが決意を新たにする。憧れから脱却して、ひとり立ちするにふさわしい話数になりました。
ルビィの膝枕で寝る善子。寝転がるのが好きみたいです。